一般社団法人 茗渓会

筑波大学同窓会
筑波大学/東京高等師範学校/東京文理科大学/東京農業教育専門学校
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理事長からご挨拶申し上げます

令和6年 新年のご挨拶

  明けましておめでとうございます。茗渓会会員の皆様におかれましては爽やかに新しい年をお迎えになられたこととお慶びを申し上げます。
 2000年の年明けに始まりましたコロナ禍は昨年終息に向かい始めました。その結果、街には活気が戻り行交う人々の表情も穏やかになっているように思います。各種の行事等も復活しております。このまま完全終息に向かうことを願うところでございます。
 茗渓会は一昨年創基一五〇周年を迎えました。コロナ禍の影響を受けつつも記念式典の開催をすることが出来ました。加えて加納治五郎先生の「自他共栄」の名言が揮毫された扇をお届けすることも出来ました。延期されていた「茗渓・筑波産業人倶楽部全国展開発表の会」は昨年の12月9日に全国から約80人のご参加を得て茗渓会館で実施され多くの方々にご満足をいただきました。残る記念行事は記念誌の発刊であります。現在編集も最終段階を迎観えており、今年の3月末には発刊する予定であります。
 茗渓会は「会員の皆様が明るく元気に活動できる場」を目指して様々の取り組みを行っております。母校は1872年・明治5年に開設された師範学校に始まり名前は変わりつつも東京教育大学、筑波大学へと続いてきました。この間開設の目的であった「近代日本を創る人材を育成する教育者を創る」ことを果たすため、卒業生は教育界の発展に心血を注いできました。日本の教育界を育て、発展する中心的役割を担ってきたのであります。
 ところが、筑波大学になってからは企業、官庁、士・師等の教育界以外で活躍する卒業生が大部分を占めるようになりました。このような現状を踏まえて教育界と産業界の二つを柱とする同窓会に進化することとして茗渓会の内に茗渓・筑波産業人倶楽部を創設しました。2018年のことであります。教育界についての対外的活動は以前から行っている教員を目指す学生に対する試験対策を中心とする活動等を継続してまいります。産業人倶楽部では大学生と卒業生が率直に将来のことやキャリアを磨く方策等を話し合うキャリアカフェとオンラインで学生と卒業生が思いを語り合う「ぶっちゃけ相談会」を実施しております。キャリアカフェには今日までに卒業生が289人、学生は772人が参加しております。
 地域の茗渓会との交流も昨年は活発に行いました。2022年4月の理事会におきまして確認されました地域組織への役員派遣に従いまして矢野常務理事を中心として理事が多くの地域茗渓会の総会に出席いたしました。伺った総会の数は21に上ります。会場では役員と会員の皆様と率直に懇談をすることが出来ました。
 活発になった活動ではありますが茗渓会にはなお多くの課題があります。
 まず会費の納入率を上げて財政を健全化することであります。残念ながら今日においても会員の方々の会費の納入率は5.8パーセントにとどまっています。今年度から茗渓会の会計を会費に関するものと会館に関するものとに分けることにしました。その結果会館に関するものについては黒字でありますが会費に関するものについては大幅な赤字であることが明確になっております。改善策の一つとして過去会費をお支払いいただいていたが最近途絶えている会員の方々に直接呼びかける手紙をお送りして会費の納入をお願いすることを致しました。残念ながら住所不明で返送される方もありますがこれを機にお支払いをして下さる方もかなりいらっしゃいます。
 二つ目は昨年も申し上げましたが会員の減少であります。現在会員候補の中心は筑波大学の卒業生でありますが加入していただく方は必ずしも多くはありません。この対応の一つとして先に述べました「キャリアカフェ」と「ぶっちゃけ相談会」に参加された学生に加入を呼びかけるとともに企業がブースを設けて学生に説明をする筑波大学業界研究会の会場に茗渓会のブースを設けて資料の提供や相談にのる活動を行っております。
 三つ目は地域の茗渓会の総会に伺って明らかになったことであります。それは茗渓会と地域の茗渓会及び地域の会員の方との絆が極めて弱いもしくは絆が意識されていないということであります。このことが茗渓会に対する会費の納入率の低さの一因かと思います。今後よりしっかりと地域茗渓会との交流を深める必要があります。加えて「茗渓会〇〇支部」との呼称を使用することを考えております。
 会員の皆様におかれましては引き続きご意見をお寄せいただきますとともに対応策の実施につきましては積極的なお取り組みをお願い申し上げます。
 結びに会員の皆様のご多幸をお祈りいたし新年のご挨拶と致します。

一般社団法人 茗渓会理事長 井口 武雄