SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定3年目の中間評価が、3月、文部科学省より発表されました。
今回の評価対象は平成23年度指定の38校で、本校は「現段階では、当初の計画通り研究開発のねらいを十分に達成している。」(4段階評価の最上位、38校中9校がこの評価を受けた)をいただきました。
本校のSSH活動は、「GETプロジェクト」(Global, Explore, Tsukubaの3つプログラムで構成)として組み立てられています。そして、筑波大学と茗渓会からは多大なご支援をいただいております。お陰様で合格点をいただくことができました。心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
評価とともに、今後に向けた課題等もいただいておりますので、引き続き努力を重ねてまいります。ここでは、3年間の成果として見えてきたところ、生徒達の変化についてご紹介いたします。
科学研究コンテストなどへの出展と受賞
生徒達は、さまざまな科学研究コンテストや発表会に、積極的にチャレンジするようになりました。そして、高い成果もあげています。
- 高校生科学技術チャレンジ(JSEC) 2つの研究が受賞。①「審査員奨励賞」高校3年・バドミントン部、研究は本校総合学習「個人課題研究」の一環として行われたもの。テーマは「発光バクテリアの照明への応用における可能性の考察」。5月米国で開催されるインテル国際学生科学技術フェアに日本代表として参加することになりました。②「花王特別奨励賞」高校3年3名、科学部生物班、テーマは「タマネギの体細胞分裂にリズムはあるか~細胞と遺伝子からのアプローチ~」。
- 日本学生科学賞 「入選2等」中学3年、科学部、テーマは「ソリトンの研究」。同生徒は、県科学研究作品展でも「県知事賞」受賞。
- 日本古生物学会高校生ポスター発表 「奨励賞」高校2年、水泳部、「個人課題研究」。テーマは「つくば周辺の古環境を探る~小野川から産出する貝化石からの古環境推定~」。更新統という地質時代のヒトデ化石を発見(国内4例目)、学会での発表となりました。
- 科学オリンピックへのチャレンジ SSH指定以来関心が高まり、多くの生徒達が様々な分野にチャレンジしました。平成25年度では、物理・生物・地学・地理・数学・ジュニア数学の6分野にチャレンジしました。一次予選突破も厳しいところではありますが、生物では出場3名中1名が優良賞を受賞、地学では1名が本選進出を果たしました。
他にも、ロボカップジュニアジャパン(サッカーAオープンで3位)、数学甲子園(本選進出・全国30位以内)、衛星設計コンテスト(最終審査進出)、千葉大学主催高校生研究発表会(千葉大学長賞・「次期流星電波観測ソフトウェアの開発」)など、全国級コンテストや発表会に積極的に参加するようになりました。
プレゼン積極参加、さらにスキルアップ
プレゼンテーション力の重要さを認識し、もっと高めたいという気持ちも生徒達の中に着実に広がってきました。プレゼンのチャンスがあると、意欲的・積極的に参加したいと申し出る生徒が増えてきました。そして、実際のプレゼンにも、発声やジェスチャーなど聞き手の注目を集めるくふうがみられ、良い評価もいただけるようになってきています。
11月、東京の科学未来館で開催された「サイエンス・アゴラ」で、14名の生徒がポスター発表をしました。ここに参加した生徒は、科学部員といった生徒ではなく、高校2年時に全員が行っている総合学習である「個人課題研究」を発表してみたいと意欲を示した生徒達です。
地元つくば市で行われる「つくば科学フェスティバル」(11月実施)には、科学部から物理班、化学班、生物班、地質班が毎年参加しています。部員達自身もこのイベントを楽しみにして出し物の実験準備をし、来場者の小学生らに実験の楽しさを伝えています。
全校生対象に行うアンケート結果からは、研究者になりたい、科学技術に関わる仕事がしたいという生徒の割合が増えていることが分かりました。他の回答からも、多くの生徒達に、意欲的で前向きな意識を育てていることが見えるようになりました。