神経系の著しい発達が期待される小・中学生期において,様々なスポーツや遊びを体験することは基本的な運動技能を習得するために非常に重要であり,運動の強度や練習量とともに,運動の頻度や質が要求されます.しかし,ボランティア指導者の減少や練習場所の不足により,子どもたちは平日に練習をする機会が限られ,土日の練習のみとなっているのが現状です.そこで,野球の技術はもとより,運動の基本的な知識について学んだ大学院生によって,地域の子どもたちに平日 17時 30分から1時間 30分間,筑波大学野球場を拠点として練習機会を提供します.
活動内容は,野球の技術指導の他,多様な運動動作を習得しやすい小・中学生期であることを踏まえ,様々な体力トレーニング,身体つくり運動などを行い,子どもの発育発達や障害予防を十分に考慮し,子どもの自主性や楽しく野球を続けていく能力養成を目指しています.また,積極的な挨拶や準備,片付けなどを子どもたちに主体的に行わせており,規律意識やコミュニケーション能力などの社会性を養うとともに,中学生を対象にした教室では野球の指導後に学習の時間を設けることで,文武両道を実践しています.
現在は,活動当初より用具および指導者の数が充実し,より質の高い指導ができるようになったこともあり,様々な地域からの参加希望者が増え,教室も賑いをみせています.