一般社団法人 茗渓会

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東京茗渓会 ニュース
2016年7月21日掲載

第13回茗渓・筑波大学産業人会報告

話題提供者 住 正宏さん(森永乳業株式会社 お客さまサービス部長)
住 正宏さん

日時/2016年7月20日(水) 19:00~21:30
場所/茗渓会館4階 新泉の間
懇親会/茗渓会館1階 カフェ&レストラン
参加/27名
話題提供者/住 正宏さん
森永乳業株式会社 お客さまサービス部長
第2学群 生物学類1990年卒、環境科学研究科1992年修了

題目「味覚のメカニズムとおいしさ&乳製品の料理への活用」

住(すみ)さんは、現在森永乳業株式会社お客さまサービス部で、顧客対応最前線の指揮を執っていらっしゃいます。この3月までは応用技術センター所長をお務めでした。そこでは製菓店や一般家庭などのテストキッチンを配し、自社商品の使い勝手や機能や可能性を徹底的にチェックし、顧客に合うレシピ・商品の提案をしていらっしゃいました。今回は、応用技術センター時代に培われた多くの知見や実験結果を通じて、人間の味覚の不思議について話題提供いただきました。

私たちが“おいしい”と感じる要因にはどんな構成要素があるのかを、ていねいに解説いただいたのが印象的でした。「基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・旨味)」と呼ばれるものに辛味・渋味・こくや広がりといった要素が加わり「味覚」と言い、それに香りが加わり「風味」と言う。さらにそれに食感や見た目や咀嚼音が加わって「食味」と言う…。人間の味覚の奥深さを改めて感じました。

途中、キャンディを使った味覚体験講習があり、これがまた驚きでした。まずは鼻をつまんでキャンディを舐める、するといったい何味のキャンディなのか全く認識できない。ところが鼻で息を始めると、とたんに「あ、レモン味だ」と分かる、こんな不思議な体験をしました。すなわち、私たちが舌で感じていると思っている味は実は2割程度に過ぎず、残り8割は鼻で、特に口から鼻への戻り香で感じているという証明だったのです。

最後の項では乳製品を使ったおススメレシピの紹介もいただきました。牛乳を加えた切り干し大根の煮物、挑戦してみようと思います。

産業人会は毎月第3水曜日の19時に、茗渓会館にて開催しています。次回は2016年8月17日(水)となります。