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東京茗渓会 ニュース
2018年10月3日掲載

第34回茗渓・筑波大学産業人会報告

平嶋 佳裕さん

日時/2018年9月19日(水) 19:00~21:30
場所/茗渓会館4階 新泉の間
懇親会/茗渓会館1階 カフェ&レストラン
参加/35名
話題提供者 平嶋 佳裕氏
社会福祉法人 石心福祉会 特別養護老人ホーム オリーブ 施設長
1980年 第一学群 人文学類 卒業

題目「老人介護施設の現状と私たちの今後」

今回は、「特別養護老人ホーム オリーブ 施設長」の平嶋 佳裕さんにご登場いただきました。
平嶋さんは、1980年に人文学類を卒業。1997年より介護業務を始められ、1999年に社会福祉士資格を取得されました。2000年に「社会福祉法人 石心福祉会」に入職し、現在お勤めの施設のスタートから生活相談員として関わられ、2016年より施設長として勤務されています。
「特別養護老人ホーム オリーブ」は、埼玉県狭山市にあり、定員数は100名を超え、ショートステイやデイサービスも併設する施設で、平嶋さんは日々入居者のケアに気を配り、職員の皆さんの指導・要員確保、地域との交流などの責務を担っておられます。

当日は、まず、施設におけるこれまで平嶋さんご自身のご経験に基づく具体的な事例をご紹介いただきました。
「特養」という施設の性質上、どうしても「死に向き合うこと」を意識せざるを得ない様々な切実なお話をうかがうことができ、平嶋さんの真摯な姿勢に触れ、参加者一同、深く感じ入りました。

次いで、事前に多くの皆さんにご協力いただいた「アンケート」を、平嶋さんご自身がまとめてくださったペーパーに基づいてお話しをいただきました。
「老人介護施設の種類とその条件・特徴」「施設における最も深刻な経営課題である『人手不足』」といった施設の現状から、「保険・年金」「健康管理・病気・寝たきり・認知症」「リタイア後の地域生活」といったこれからの高齢化社会を迎えるうえでの様々な問題点について、様々な資料データを紐解くとともに、平嶋さんご自身のご見解を丁寧にご紹介いただきました。
特に、「人手不足解消策」については、アンケートに書かれていた様々なユニークな提案・意見について言及され、たいへん盛り上がりました。

また、当日は、平嶋さんのお招きによりスペシャルゲストとして「朝日新聞 文化くらし報道部」の記者である有近隆史さんにご同席いただき、平嶋さんのお話の後にコメントをいただきました。

限られた時間の中、参加者の聞きたいことすべてを網羅した話にならなかったことの反省を、平嶋さんご自身も盛んに口にされておられましたが、「社会保障審議会介護保険部会」の「平成29年7月と30年7月の抜粋資料」等、数多くの資料をご提供いただき、参加者にとって、本当に充実した情報を得ることができました。
併せて、後日「参考文献」等のリストを参加者に配付いただく等のご配慮をいただいたことも付記させていただきます。