第43回茗渓・筑波大学産業人会報告
日時/2019年7月17日(水) 19:00~21:20
場所/茗渓会館4階 新泉の間
参加/35名
話題提供者:宮脇 守氏(東京大学 産学協創推進本部 イノベーション推進部ディレクター 工学博士)
第1学群 自然学類 1978年卒業
題目「アントレプレナーシップについて」
今回は、「東京大学 産学協創推進本部 イノベーション推進部 ディレクター」の宮脇 守(みやわき・まもる)さんに「アントレプレナーシップについて」と題して話題提供いただきました。
宮脇さんは、筑波大学の1期生として1978年に自然学類を卒業。東京工業大学の大学院に進まれた後、キヤノン株式会社に入社され、光技術および半導体デバイスを中心とした研究員としてお仕事をスタートされました。その後、商品開発本部に移って新規事業の担当になり、そして、米国に渡られて、米国企業とのジョイントベンチャーの立ち上げにかかわられました。米国では、突出したシーズ獲得を目指して米国主要大学との共同研究活動やアリゾナ大での研究担当教授等、14年にわたって活動され、5年前から国内に戻られて、現在は、東京大学の産学協創推進本部に籍を置かれ、アントレプレナーの教育に力を注いでおられます。
当日は、現在東京大学で行われている「起業家育成プログラム」のお話を、実例を交えてご紹介いただきました。また、宮脇さんご自身の米国でのご経験について、社会背景・時代背景を踏まえてわかりやすくご紹介いただきました。
「ドローンを利用した宅配システム」「ウーバーのビジネスはどのように生まれたのか、米国における最新事情は?」等、ご紹介いただくエピソードはどれも興味深く、参加者一同、深く聞き入ってしまいました。
宮脇さんからは、「アントレプレナーシップ」とは、「事業創造や新商品開発など高い創造意欲を持ち、リスクに対して積極的に挑戦していく姿勢や発想、能力などを指す企業(起業)家精神」であるとご説明があり、そのための必要なスキルとして「ビジネスマインドからの課題の深掘」「イノベーティブな解決策の創造」「一歩踏み出す行動力とマネージメント力」であるとご紹介いただきました。そうなると重要な課題はそのようなスキルを育成していく「教育」です。参加者の皆さんの関心も高く、大いに議論が盛り上がり、話題提供の後の懇親会も含めてとても賑やかで楽しい会となりました。
また、今回の「懇親会」から、料飲関係の準備・片付けを参加者・開催者が行う方式になりました。このことにより、これまでとは違って、参加の皆さんの負担が増えましたが、当日は皆さんに積極的に動いていただき、滞りなく進行することができました。今後もご協力をいただきながら、手作り感満載の楽しい会として盛り上げていきたいと思っています。