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2012年8月4日掲載

茗渓図書館『津軽のやわら-本覚克己流を読む』『弘前藩の武芸文書を読む』『津軽の剣豪-浅利伊兵衛の生涯』

タイトル
津軽のやわら-本覚克己流を読む(1)
弘前藩の武芸文書を読む(2)
津軽の剣豪-浅利伊兵衛の生涯(3)
著者
太田尚充(昭24東京高師体)
発行所
水星舎 〒036-8155 弘前市中野1丁目5-2
形式
(1) 新書判 350ページ 1575円
(2) 新書判 350ページ 1575円
(3) 新書判 330ページ 1575円

書名は違うが、各冊とも津軽弘前藩に伝わる武芸流儀の一部についての紹介である。

特徴は、各冊とも地元(弘前市立弘前図書館・地元弘前市民の有志の方々)に残る古文書を基礎として書き上げたことである。

以下、地元の新聞(陸奥新報)が本書を紹介した記事の中から紹介する。

(1)については「武芸の柔術は時によっては生死を懸けた。技の就業の姿勢、内容の厳しさは違うが、スポーツ柔道との共通性もある。かっての柔は命懸けで修行したことをわかってもらいたい」というメッセージを著者は込めている。

(2)については4代藩主津軽信政の時代(1656~1710)を中心に、弓術、剣術、長刀、鎖術、柔術、砲術などが行われた中で「林崎新夢流居合」と「宝蔵院流十文字鎖」の二つを取り上げ紹介しているが、太田さんは浅利家が所蔵する伝書を中心に流儀の求めている精神的課題に注目している。

(3)については63歳の生涯を武芸者として修行に励んだ剣豪浅利伊兵衛(1656~1718)の人物像をまとめたもので、「当田流太刀」の後継者として伝書9巻を授与され現在も浅利家に所蔵されている。本書では33歳で勤番無断欠席で罰せられ浪人となり、57歳で再出仕が認められるまでの苦難の時代に、武芸者として多くの流派を修めた高潔な武芸者の人物像に迫っている。

(茗渓1074号に掲載)

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