- タイトル
- 校長室だより~都立高校改革とともに歩んだ11年~
- 著者
- 山田辰明(昭42教大地鉱)
- 発行所
- 東京図書出版会
- 形式
- B6判 325ページ 1500円(税別)
著者は昭和18(1943)年、東京都大田区生まれ。
昭和42年3月東京教育大学理学部地学科地質学鉱物学専攻卒、東京都立高等学校教諭を経て、都立南平高等学校開設要員、都立大学附属高等学校定時制課程教頭、都立町田高等学校長、都立田園調布高等学校長を勤めた。
都庁あげての都立高校改革が始まったのは、著者が教頭職について(平成5年)間もなくのことであった。
教員組織のあり方、学校経営計画、学校予算、人事考課、学校評議員制度、主幹制度、異動要項等の改革、導入が大胆に進められた。
高校の再改編、新しいタイプの高校づくりも同時に進行した。
改革の速さについていくのが精一杯であったと著者は言う。
しかし改革の目指すもの、内容については、管理職になる前に新設校(都立南平高校)を立ち上げた経過から、著者として都教育委員会の目指す方向は理解できたという。
その間、改革の動きや見通しについては、生徒や保護者へも必要に応じて、「学校だより」や講話を通して伝えるようにした。
管理職になり直接生徒と関わる時間は乏しくなったが、その分生徒全員に向けた「学校だより」や「校長室だより」で生徒との直接的な関わりを補ったようだ。
校長職に就いてから「たより」の発行回数は、3校併せて200回近くになり、またその間、たより以外に行事の際の講話やPTA広報等への原稿も手元に残した。本書は、著者が退職を機にそれらを取捨選択してまとめたものである。
(茗渓1074号に掲載)