- タイトル
- 匂いと昆虫の巧みな世界-匂いに支配されている昆虫の不思議―
- 著者
- 井濃内 順(昭53筑自、昭58博生)
- 出版社
- フレグランスジャーナル社
- 形式
- 新書判 B6判 164ページ 1、400円+税
本書は、香り選書シリーズの一冊として昆虫の「匂いの世界」とその可能性についてわかりやすく解説したものである。
昆虫は現在知られているだけでも約100万種以上、全動物種の約75パーセントを占めると言われる。昆虫が現在の繁栄を築き、進化の成功者になり得た理由は、外部環境を知るための嗅覚を研ぎすまし、匂いに敏感に反応し素早く行動する能力、独特の化学コミュニケーションの方法を発達させたことにある。多くの昆虫にとって最も重要な「生存」「繁殖」「進化」は匂いなくしては果たせなかったと言える。
本書では、ファーブル昆虫記でも有名なフンコロガシなどの昆虫を取り上げ、その匂いを感じる仕組みを説明し、匂いによって広がる昆虫の生きる「匂いの世界」を明らかにした。そして、地球環境や生物多様性を支えている昆虫の匂いによるコミュニケーション機能の農業への応用例なども取り上げた。
主な内容は次のようになっている。
- 昆虫の進化と嗅覚
- 匂いと行動
- フン虫(Dung beetle)の生態
- フン虫の匂い受容
- 昆虫の鼻―触角
- 昆虫の嗅覚中枢神経系
- 昆虫と人間とのかかわり